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28日目!マルタリターンズ、そして宿探しへ。 [マルタ-再訪編-]

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夜十一時、飛行機は小さな空港へと降り立った。

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そして空港の外にはバスが一台もない。
ふざけやがって!マルタはいっつもこうだな!
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そう、オレは再びマルタの地に降り立っている。

バスの時刻表では11:15まで便があるのだが、
肝心のバスは早々に出発しており、
ピサからの観光客をパニックに陥れていた。

 「どうなってるんだ!」と
バス会社のカウンターへ群がる観光客たち。
どうなってるもなにも、
早く帰りたいからバスを出したに違いない。
相手はマルタのバス会社だよ?

ここは混雑する前にタクシーに乗るのが
正しいマルタでのアクションだ。
混雑前だったからかタクシーは価格交渉に応じ
十五ユーロで目的地まで行ってくれるらしい。

かなり安いのだが、バスなら二ユーロなのに・・・
話せば分かる_R.jpg

しかし色んなこと予定外である。
本来の予定では、九時頃マルタに到着し
学校でダベっている誰かを捕まえて
その流れでお家にご厄介になろうと考えていたのだが
さすがにこの時間では誰も学校にはいない。

となると、こんな真夜中に、重い荷物を背負って
寝床を探して放浪しなければならないのだ。

くっそ!今日ピサで何時間歩いたと思ってんだよ!
疲れたよーもう眠りたいよー。

IMGP0083_R.JPG

各国の留学生達は国ごとに家をシェアしているのだが、
誰の家の門を叩けばよいのだろう?

繁華街近くのヨーロッパ系ハウスは入れ替わりが激しく
いざ乗り込んでみれば知り合いがいない危険性がある。

しかしブラジルハウスには確実に知り合いがいる。
だが彼らは夜の運動会に欠かさず出席する律義者たちだ。
つまり留守である可能性が非常に高い。

となると、やはりここはコリアンハウスしかないだろう。
長期滞在者も多いので知り合いはいるし
比較的マジメな人間も少なくないので
全員留守という展開はあまり考えられない。

そう結論づけたオレはタクシーから降り
コリアンハウスへと向かった。

そして始まる呼び鈴連打。
時は真夜中十二時。
完全に嫌がらせとしか思えないがこれは仕方がない。

ピンポン_R.jpg

そしてインターホンから懐かしい声が聞こえてくる。
「あれ?のび太じゃないスか!帰ってきたんスか?」
おう!ジョンイルも生きてたか!
リタやメアリー、みんなも部屋にいるのか?

「いや、それが・・・みんな夜の運動会に・・・」
・・・ジョンイル、泣くんじゃない。
そんな悲しい夜を共に過ごすためオレは帰ってきたのだ!

「の、のび太先生!」
さあ、開けたまえ。
今宵は語りつくそうぞ!

ジョンイルがリタに惚れていたことを思い出す。
アプローチ下手な彼は失敗してしまったのかもしれない。

オレには年長の男子として、
彼にこの世の摂理を説く義務がある。

男女とは一体何なのか。
失恋をどうやって昇華させるのか。
オマエは何故そんな変なメガネを愛用しているのか。

ああ、ジョンイル。
君に語らねばならんことは山のようにある。

オレが満面の笑みを浮かべたのは
寝床見つかってラッキー!などという
俗な心根からではない。

この微笑みは友の寂しさを癒やす手伝いができる喜びの証なのだ。

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だから、さっさと開けたまえ。


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タグ:マルタ 再訪
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