イスタンブールの街は広いが、
主要な観光地は大体ヨーロッパサイドに集中している。
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そのヨーロッパサイドは金角湾にかかるガラタ橋を挟んだ
旧市街と新市街に分けることができる。
その新市街の中心部とも言える場所。
それが今オレ達がいるタクシム広場である。
新市街の始まりの場所でもあり、
路地に迷ったらとりあえず向かう広場だ。
そしてこの広場にセネムが紹介したい店があるらしい。
それはウェットバーガーという食べ物だ。
見ると蒸し器の中にベチョとしたハンバーガーが置いてある。
ぶっちゃけ、とてもまずそうだ。
いや、よく考えてほしい。
パンがネチョネチョしてんですよ？
それが肉のネチョネチョと混ざりあって
口の中でネチョクチャするわけだよね？
そんなん絶対にまずいやん。
「ここのバーガーすごく美味しいのよ！」とセネムはのたまうが
そんな言葉信じられっか！
オレは疑心暗鬼のまま
ハンバーガーに食らいついたのだが･･･
う、美味いではないか･･･！？
な、なぜだ！信じられん！
肉しか入っていないクセに･･･
なぜ蒸したパンズによく合うのだ･･･
･･･やはり食わず嫌いは良くない。
ウェットバーガーは多分、日本では食べられないので
広場に行った時に、是非食べて欲しい一品だ。
ひと心地ついたオレ達はトルコアイスを舐めながら、
イスティクラル通りを散策していた。
色んな店を冷やかす内にガラタ橋に着いたのだが、
オレ達はそれを渡らずオレ海沿いの道を歩いていた。
その先にある海沿いの街オルタキョイの屋台で
売っているクンピルが絶品なのだそうだ。
ちなみにクンピルとは何か？
名前からでは想像すらできないので少し説明をしよう。
それは蒸したじゃがいもを割り、
その中にトッピングしたいものを自由きままにぶち込み
それをチーズやマヨネーズ、ケチャップで塗り固めた
ジャンクフード感あふれる食べ物である。
カロリー表記をすれば
女子は誰も食べないこと請け合いだ。
〈こんな感じの食べ物です〉
こういう身体に悪そうな食べ物はだいたい美味い。
道端のネコもそれを狙って近寄ってくるほどに。
そして結構お腹にたまるのもこのジャンクフードの特徴だ。
昼メシ、食ってねぇのにもう何も喰う気がせん。
そこでオレ達は旧市街の歴史地区へ行く前に、
少し身体を休めようとカフェに入った。
ボスポラス海峡沿いは洒落たカフェも多い。
そこで、どことなくインドのチャイに似た
甘いトルココーヒーを飲んでいると
セネムはボスポラス海峡の詩を教えてくれた。
なんでもロシア人が残したものらしい。
I have never been to the Bosphorus,
You don't ask me about it.
In your eyes I saw the sea,
Flaming with blue fire.
-意訳-
ボスポラスの海には行っていない
それを聞くような野暮はよしてくれ
僕には海が見えたんだ
君の瞳のなか、蒼く燃える炎の海が
おかしいぞ･･･
意訳した途端、キザ男の寝言になっているじゃないか･･･
原詩はこんなにカッコいいのに･･･オレの詩才のなさは尋常じゃないぜ･･･
だが、セネムの口から流れる詩を聞き
称えられたボスポラスの青を眺める。
･･･なんとも風流だ。
そしてその青い海の間際に座り、
突然の大波を浴びておののく観光客達。
その可憐な姿もまた風流なのだ。
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2015-09-18 05:18
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コメント(2)
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ボスポラス海峡に感動ですw
ここがアジアとヨーロッパの境界なのですね～
次のモスクも素晴らしい！
行ったことのある母に解説してもらいました^^
by Lee (2015-09-19 00:21)
Leeさん
イスタンブールは一種の棚ボタで行けた街でしたが
想像以上に楽しかったです。
アラブよりの街なんだろうなーって思っていたのですが
ぜんぜんヨーロッパよりでした。
by のび太 (2015-09-20 01:13)